トヨタ自動車、国内自動車製造業で初めてエネルギーマネジメント規格「ISO50001」を取得
トヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ)は、継続的なエネルギー消費低減へ向けた取り組みの一環として、エネルギーマネジメントの国際規格「ISO50001」を日本国内の自動車製造業として初めて取得した。
「ISO50001」は、国際標準化機構(ISO)がエネルギーマネジメントに必要となる要求事項を定めた国際標準規格である。環境マネジメントシステム(ISO14001)と同様に、PDCA(Plan-Do-Check-Action)サイクルをシステムの軸としたエネルギー管理体制を構築・運用することで、継続的なエネルギーパフォーマンスの改善を目指すことを目的に制定されたもので、近年では、地球温暖化対策に関する国際的な検証の枠組みのひとつとしても期待されている。
トヨタでは、これまでも工場・事業所が中心となってエネルギーの見える化や改善活動などによる日常的なエネルギー低減の取り組みを推進してきたが、さらに会社全体として「ISO50001」に基づくエネルギーマネジメントの仕組みを導入・活用することで、より実効性の高い管理体制を構築することができると考え、2014年初頭より「ISO50001」認証取得に向けたエネルギー管理体制の検討を開始し、段階的にシステム構築・運用に取り組んできた。
今回の認証適用範囲は、全社的な統括的エネルギーマネジメント体制を対象としている。具体的には、社内の「生産環境委員会」が全社エネルギーの目標設定・計画を策定(Plan)し、環境関連会議体を通じて効率的なエネルギー消費への継続的な改善を進める(Do)。また、全社エネルギー管理事務局をはじめとする「エネルギーマネジメントチーム」がエネルギー使用状況の実績管理、集計、解析を行い(Check)、目標達成に向けた施策や方針の見直し、改善を図る(Action)ことで、全社的なエネルギー使用量の継続的かつ効果的な低減を目指している。